週末トレーニングで体づくりの危機を乗り切る! |
スケジュールに追われる毎日を送る人のためのサバイバル・トレーニング・ガイド
「仕事を変えた」 「新しい恋人ができた」 「今年は特別な目標を立てた」 そんなさまざまな理由から、私たちは「責任」と「欲求」の板挟みになることが少なくない。1日24時間では、それらすべてをこなすことなどまずできない。そして、たいていは責任のほうが先攻し、自分のしたいことはあとまわしになってしまう。つまり、大好きなトレーニングはあきらめなければならないというわけだ。魔法でも使って時間を増やせないかぎり、この状況になんとか対応するしかない。そこで、トレーニングのスケジュールを変更し、週末だけに行うということになるのだ。 どんな理由からにせよ、日々熱心に取り組んでいたトレーニングをあきらめ、ウイークデーのきつい仕事のスケジュールをこなしながら週末にトレーニングに励むことになるわけだが、そうした窮地にあっても、体づくりの成果をあげることはできる。 「つまりその場合、週末にトレーニングして少し前進し、それ以外の日には体を維持するための食事を摂り、そして再び週末がくるとまた少し前進する。それをくり返していくようにするのがポイントになります」 そういうのは、カリフォルニア州ベニスのゴールド・ジム内のイントラフィット社でディレクターを務めるキャシー・サシンだ。 「頻繁にトレーニングをしている人に比べれば進歩は遅くなるでしょうが、こうしたプログラムでも成果をあげることはできます。ただし、あらゆる点に細かく注意を払うことが必要になります」 栄養摂取のノウハウ「自分の口に入れるものすべてにしっかりと注意を払わなければなりません。週に何回もトレーニングを行うという“贅沢”はできないのですから」とサシンは説明している。 「でも幸いなことに、トレーニングを頻繁に行えなくても、栄養摂取に気を配ることでそのマイナス面を補い、後戻りしないようにすることはできます」 週末だけにトレーニングを行う場合、栄養摂取には2種類のプランが必要になる。 「まず月曜から木曜日までは『維持のための食事』です。これは、それまでにつくり上げてきた筋量を維持するとともに、体脂肪を低く抑えることを目的とします。そして週末の金曜、土曜、日曜日は『筋量アップの食事』です。これは、ワークアウトのための燃料補給と、回復を進めるための栄養を十分に摂ることを目的とします」 この2種類のプランのどちらの場合も、食事は3〜4時間間隔で摂ること。サシンはこう説明している。 「食事の間隔があきすぎると、体内で異化作用(たんぱく質の分解)が始まることになります。つまり、筋肉がエネルギー源として使われるようになるのです。これを避けるために、食事の回数を増やして、体に常に栄養素が送り込まれるようにしておくのです」 また、どちらの食事プランも、毎食必ず良質のたんぱく質を摂るようにする必要がある。 「たんぱく質を構成するアミノ酸は筋肉の生成や修復に使われるだけでなく、グルカゴンというホルモンの分泌を引き起こす作用もあります」とサシンは説明している。 「このホルモンには脂肪の移動を刺激する働きがあるので、体脂肪の蓄積が抑えられます」
月曜から木曜日の栄養摂取この期間のカロリー摂取は代謝機能を維持し、脳に燃料を供給するのに必要なだけの量とする。サシンはこうアドバイスしている。「女性の場合は体重1kgあたり約30kcal、男性なら体重1kgあたり35〜40kcalを摂るようにし、このカロリーを1日4〜6回の食事に分けて摂ります。食事の間隔は3〜4時間おきとし、それぞれの食事でたんぱく質から20〜25%、脂肪からは20%、炭水化物からは55〜60%のカロリーを摂るようにします」 水分補給も、この栄養摂取プランの重要なポイントとなる。水を飲むことによって細胞から老廃物や毒素が排出され、筋肉の回復と修復をうながすのに役立つからだ。成果を最大限にあげるには、1日に水を3リットル以上飲むようにと、サシンはアドバイスしている。 週末の栄養摂取週末にはカロリー摂取量を増やし、ワークアウトのエネルギー源と回復を進めるための栄養を十分に摂り、エネルギー不足にならないようにする。女性は体重1kgあたり35〜37kcal、男性は体重1kgあたり44kcalに摂取量を増やす。サシンは次のようにいっている。「たんぱく質の摂取比率も変わってきます。筋肉をつくり、修復を進めるために、もっとたんぱく質が必要になるからです。女性はたんぱく質の摂取比率を25%に、男性は30%に増やします。そして、その分だけ炭水化物の量を減らし、脂肪の比率はそのままとします」 水分の摂取量も、週末は1日に3〜4リットルに増やし、トレーニングによって失われた水分の補充と組織の修復が進むようにする。 |
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