サンディ・スラット Sandy Surratt 4年前、私はある男性との関係がうまくいかず、とてもつらい時期を送っていました。うまくいかない相手といっしょにいることで、自分に対する誇りも自信も失い、まもなくひどいうつ病になったのです。私は救いを求めて、何人もの医師にかかりました。その結果、私はうつ病が直接の原因となった「パニック障害」を起こしていると診断され、薬を処方されました。 それから2年間もの長い間、私は絶望的な生活を送っていました。1日のうちに「パニック発作」といわれる症状が8〜10回も起こったのです。あまりにもひどい状態で、自宅から一歩も出られなくなりました。自分で車を運転して出かけることもできなくなりました。私は人生が終わったように感じ、死んでしまいたいとさえ思いました。でも、私は幼い3人の娘をもつシングル・マザーであり、子どもたちのために頑張らなければならないことはわかっていました。子どものためにも、自分のためにも、何とか生活を立て直さなければならないという自覚はあったのです。 精神的に最悪の状態になっていたとき、私は決心しました。悩んでばかりいずに、何かほかのことに一生けんめいになろうと決心したのです。それしか、自分が救われる方法はないと思ったのです。家からなかなか出ることができなかったので、エアロビクスのビデオテープを買い、週に2回、テレビの前でエクササイズを始めました。そして次に、私は大きな決断をしました。地元のフィットネス・センターに入会することにしたのです。当時の私にとって、これはとても大変なことでしたが、自分に鞭打って出かけました。そしてそれからまもなく、驚くべき変化が生じました。自分に自信をもてるようになってきたのです。 私が通っていたクラークス・トータル・フィットネス・センターのオーナーのフレディ・クラークは、苦しんでいる私に気づき、すぐに私に援助の手を差し伸べてくれました。彼は無料で私のパーソナル・トレーニングにあたってくれただけでなく、私のかけがえのない友人にもなりました。こうして精神的にも、肉体的にも強くなってくるにしたがって、私はそれまでの苦しい生活から立ち直り始めました。内面的にも外面的にも強くなったことで、悲惨な状態で続いていた男性との交際も断ち切る決心ができました。この決心をしたことが何よりの収穫でした。一歩一歩、小さな進歩の積み重ねが大きなステップにつながり、私は自分の人生、子どもたちの人生を変えていくことができたのです。 人生のハイライト フレディはそれまでボディビルを13年間ほど続けていて、全米レベルのコンテストにも出場していました。ある土曜日、私は彼といっしょにコンテストを観戦し、これですっかりボディビルの魅力にとりつかれてしまいました。当時、私の体重は43kgくらいでしたが、「私にもできるかしら?」とフレディに尋ねると、彼は「君なら、絶対にできる」と励ましてくれました。 こうして10カ月くらい経った頃、フレディは私にコンテストへの初出場を勧め、その準備のための指導を始めてくれました。ノースカロライナ州ボディビル・チャンピオンシップに出場することにしたのです。フレディの協力を得て、エアロビック・トレーニングとウエイト・トレーニングを適切に行い、水をたくさん飲み、炭水化物とたんぱく質を豊富に含むバランスのとれた食事を摂りました。そして、この初出場のコンテストで、2位に入ることができたのです。この経験は私の人生のハイライトの一つだったといえます。 ボディビルで得た絆 わずか2年前に入会する決意をした地元のジムで、私は現在、パーソナル・トレーナーとして働いています。筋肉を引き締めるトレーニングとエアロビクスのクラスを担当しているのです。「私もあなたのような体になりたい」とよくいわれるようになりました。でも、本気で取り組めば、どんな目標でも達成できます。私はこのことを、みんなにわかってほしいのです。フレディから以前いわれたことを、今では私がみんなにいっています。 「ハードにトレーニングをして、正しい食事をして、しっかり自己管理をすること」 今の私は、幸せな気持ちに満ちあふれた毎日を送っています。パニック発作に襲われたり、そのための薬や抗うつ薬を使うといった日々が終わって2年間が経ちました。体脂肪は抑えたままで、体重は約14kg増えました。両親、子どもたち、そしてフレディの協力がなかったら、こうした変化は成し遂げられなかったことです。昨年の4月、私とフレディは再び“チーム”を組みました。結婚したのです。ボディビルによって、私たちは結ばれました。ボディビルは私たち2人の人生の重要な一部であり、私たちはこれからもボディビルをとおして成長を続け、共通の目標に向かって打ちこみ、目標の達成をめざして励んでいくつもりです。 |
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